30 目からウロコの建築依頼先の選定  (その2 建築家)

● 建築家の長所 デザイン、間取りに自由が利く 建築家の感性を生かした住宅ができる

● 建築家の短所 値段が高い 「建築家のこだわり」に振り回される場合もある 建築家は「先生」なので、営業力が弱い 営業マンがいないので何かと手間がかかる 保証元が不明の場合がある。 解説  「みんなのいえ」という映画を御覧になったでしょうか?

三谷幸喜監督作品の話題作です。自分の家を建てる事を計画した夫婦が唐沢寿明さん扮する建築家に設計を依頼し田中邦衛さん扮する義父の大工に施工を依頼することから始まるコメディーでした。実はあの作品は監督の体験を含んだ作品だそうです。この映画は家を建てる側から見ると、建築家の考え方を理解するのに役立ちます。

まず、建築家も大工もなかなか施主の言う通りになりません。大工には自分の娘の家、という気持ちと新しい考え方を持つ建築家への反発がありました。建築家にはその家が「自分の作品」と言う妥協を許さないアーチスト感覚があります。それが施主田中直樹さん(ココリコ)を悩ませました。この作品からも建築家の特徴が分かります。

まず良い点ですが芸術家的な感覚がありますので、個性的な住宅を望まれる方にはぴったりと言えます。また、工務店が施工することが多いので監理もしてもらえると言う利点もあります。

しかし欠点もあります。映画でも分かりますように、建築家によっては「自分の作品」という感覚が強いので、施主との意思疎通がないと予想外の家ができてしまう場合があります。また、設計監理費用として10%から15%の金額が掛かります。仮に3000万円の住宅なら300万円から450万円となります。

今、話題の「オープン・システム」についても解説しましょう。 これは建築士が設計監理費として10%から20%を取って、職人はすべて入札とする方法(大工は指名も有り)です。すべて入札にすることで値段が明らかになり、且つ、安くなることも期待できるという仕組みです。この方法は今後には可能性のある方法だと思います。オープンな方法も好感が持てます。

しかし現段階ではあまりうまくいっていません。職人集めと統制に苦労しています。と言うのは、「良い職人の集め方」に反しているからです。では「良い職人の集め方」とはどのようなものだと思いますか?ちょっと考えれば分かることですが、それは正当な額の手間賃で、たくさんの仕事を保証する。そして職人の働く場所の環境を良くすることです。そんなのあたりまえですね。

今、オープン・システムの参加企業は約300社で1年間の実績も350件程度。つまり1社が1年に平均たった1棟の受注です。この状態で「入札をします」と言われて、腕の良い業者は集まるでしょうか?(実際に充分な数の業者は集まっていません。宮城県では家を建てるのに二十種類ほどの仕事があるのに30社しか集まっていません。)私にはそうは思えません。もし本当に入札で腕の良い職人を集めたいなら少なくても1年間に20から40棟以上の受注は必要でしょう。

これなら同じ職種の人が5人集まっても平均5~10棟は見込めるからです。ただし腕の良い職人が腕の悪い職人以下の値段をつければ、の話ですが。さらに保証元が不明になることが多々あります。  当NPOでもオープンシステムのトラブル例が報告されております。もしこの方法に関心があるならどうぞご相談においでください。(ここでは書けない裏の話もありますので)


 

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