102 瑕疵保険の落とし穴2

大工さんと話していると、住宅業界の問題点が改めて浮き彫りになります。

昔は腕の良い大工さんが家作りを仕切っていました。
でも今はハウスメーカー主体になっています。

ハウスメーカーの場合、大工さんは言われたとおりに働くだけの人。
という立場です。
家作りは大工さんの思い通りにはなりません。
時々、理不尽に思う事もあるそうです。

たとえば関東から進出したあるメーカーは仙台で住宅トラブルを起こし、
数年後には撤退しました。
困ったのは、残された施主さんです。
トラブルを自力で解決しなければならなくなりました。

ところがもう一人、つらい思いをしている人がいました。大工さんです。
実はここを依頼された大工は、近くに住んでいたのです。
仕事の時は仕事は異常なほど早く終わってしまったそうです。
きっと大工さんは短い工期が会社から命令されていたのでしょう。

「なんとかしてあげたいけれど、
私が勝手に動くと会社から怒られるのでねえ」と 気の毒そうに
大工さんから言われたとのこと。

大工さんが近くにいるにも関わらず、メーカーが県外に撤退して、
話し合いが進まずに補修が遅れると言うのはなんともやりきれない話です。

別の話です。

大工さんが作業をしていると、その家の施主さんが来て、
物陰でそっとこう言われました。
「メーカー抜きで○○を作ってくれない?」

○○とは新築の家には必ずある、大工さんがつくるものです。
施主さんは契約の際に当然○○がついてるものと思っていたら、
契約後に「それはオプションです。」
○○は一ヶ所7万円もするので、この家では4ヶ所合計28万円も要求されて
施主さんは困ってしまいました。

「うーん、でも内緒で受けたのがばれると、仕事を切られちゃうからなあ」
しかし、施主さんも引き下がりません。
「予算がもうないの。」と泣き落としにかかります。

結局、大工さんはメーカーが出した○○の値段の高さに驚いたこともあり、
ただでやってあげたそうです。
しかしその後、この大工さんはこのメーカーから、半年も仕事を
干されてしまいました。
「いやはや大変な目に遭いました。」とつぶやく大工さん。

メーカーのいろいろなカラクリに翻弄されているのは施主さんばかりでは
ありません。
良心的な大工さんも影ではつらい思いをしているのです。


 

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