93 危ない工務店の見分け方

つい先日、仙台の中堅工務店が倒産しました。
有名な会社でしたから驚かれた方も多かったことでしょう。

サブプライムショック以降、倒産や廃業をする工務店が後を絶ちません。
多くの工務店が大きな影響を受けています。

倒産の危険がある業者を避けることは重要です。
建築中に倒産すれば大変なことになりますし、建築後でもアフターや
保証の問題が出ます。

それで今回は、素人でもできる「危ない業者の見分け方」をご説明します。

以前の決算書を見ると言う方法もあります。
有効な方法ですが、必ずしも確実な方法ではありません。

なぜなら決算書は粉飾されている可能性があるからです。
そうなったら見分けがつきません。
事実、私達の情報では危ない工務店が、決算書では黒字計上を
しています。

仮に正直な決算書であっても、その数字は昨年度以前の状態です。
現在の状態ではありません。

仮に工務店が半年間、仕事がなければ大半が倒産するでしょう。
だから現状を把握して判断することが大事だと思います。

現状を見分けるには二つの方法があります。

一つの方法は、その工務店に行って
「現在工事中の新築現場は何棟ありますか?」と聞くことです。
(工事中とは基礎着工から引き渡し前までの現場と言う意味です。)
必要なら全現場を確認してください。HPで確認することも可能です。

もし現場が1、2棟しかなければ不安です。
たとえば「従業員5人で現場が1棟」と言われたら、要注意かもしれません。

なぜかをご説明します。
会社は従業員一人に対し約600万円ほどの給与+経費がかかります。
家の粗利は大体500万円としましょう。
その他に会社経費(含む役員報酬)が年間約1500万円は必要と思われます。。
展示場があれば年間約500万円の経費がかかることでしょう。
1棟の工事期間は約4ヶ月です。
(これらの金額はあくまでも目安です。会社の借金額、役員報酬などで
上下します。)

たとえば社長1名、従業員(除く職人)が5名、展示場なし、なら
年間の会社経費は1,500万円+3,000万円=4,500万円が最低必要と
考えられます。

家の粗利は500万円とすると年間9棟は最低必要です。
(ローコスト住宅なら12棟以上必要です。)
すると9棟×4ヶ月÷12ヶ月=3棟です。
つまり3棟はいつも現場が動いていなければその会社の経営は
成り立たないと考えられます。
(もちろんこれはリフォームや副業を入れていませんので例外はありえます。)

会社の社員数から適正な現場の数を計算してみてください。

適正な現場の数=( 1500万円 + 展示場数 × 500万円 +
従業員数 × 600万円 )÷500万円 × 4(ヶ月) ÷ 12(ヶ月)
になります。
その適正な数より現場棟数が5割以上多い工務店なら、なお安心です。
受注が順調で、現場さえ動いていれば、銀行もバックアップしてくれます。

残念ながら各社のホームページを見ると、適正な棟数の現場がない会社が
ごろごろしています。
現場の進捗をホームページを掲載していない会社もたくさんあります。
こうした会社には注意されることをお勧めします。
倒産する会社はまだまだ増えていくのかもしれません。

現状を見分けるもう一つの方法はNPOの個別相談で聞くことです。
ある工務店は決算上は黒字ですが、私達は危ない工務店と見ています。
理由は「職人の手間賃を滞納しているから。」です。
もちろん情報源は職人です。
職人からの情報は、一般の人には知ることがない情報が詰まっています。

職人や材料屋に支払が滞ったら、かなり不安です。
こうしたことは他では聞くことはないと思いますが、
NPOでは消費者保護の観点から、確実な裏を取った上でお話しています。


 

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